■“疑わしきは罰せず”をつらぬいた1審の判断

2024年12月の判決で和歌山地裁(福島恵子裁判長)は、まず須藤被告と覚醒剤の関連について、被告が密売人に覚醒剤を注文したことは認定し、“野﨑さんから購入を頼まれた”とする被告の供述は信用できないとしました。

一方で、密売人から受け取ったものが、本物の覚醒剤ではなく氷砂糖だった可能性があると指摘。

また、一連の検索履歴についても「野﨑さん殺害を計画していなければ検索することがありえないようなものとはいえない」としました。

野﨑さん死亡当日に、須藤被告が何度も1階と2階を往復した点も、「2階に被告の私物が置いてあったことも事実で、野﨑さんの死亡とは無関係な理由で行き来していた可能性も否定できない」などと指摘。

「須藤被告が覚醒剤を摂取させて殺害したのではないかと疑わせる事情はあるが、殺害したと推認するには足りない」と断じました。