生産性と賃金は「比例しない」

さらに、井出さんは、投資には「“取りっぱぐれた分”を取り戻す意味がある」と話す。どういうことなのか?

『ニッセイ基礎研究所』井出真吾さん:
「労働者が頑張って仕事をして“生産性が高まっても、給料はたいして増えない”というアメリカのデータがある。2000年代はコンピュータやインターネットなどで生産性は上がったけど給料はそれほど上がってない、これが真実」

1948年以降の「生産性」と「労働者の賃金(時間当たり)」の推移をみてみると
▼~1970年代前半⇒生産性と賃金が連動して上昇
▼1970年代前半~⇒生産性は上昇を続けるが、賃金上昇はほぼ横ばい

※出典:Economic Policy Institute

井出さん:
「じゃあ労働者が作った付加価値がどこに行ったのかというと、企業の利益になっている。つまりは企業のオーナー、“株主に還元されている”。もっと昔の産業革命で人類の生産性は飛躍的に上がったけど、当時も給料はそこまで上がっていない。2000年前後に中国で深圳など経済特区ができて生産性がものすごく上がったけど給料はそんなに増えていない。誰が持って行ったかというと、株主。世界中で似たようなことが起きている」