「電力会社には逆らえない」国会によるチェックも機能せず…

日本では電力会社の力が強く、その意向に保安院が逆らえない状態だったというのだ。規制側と推進側が経産省内の同じ組織にくるまれていたことが元凶だったという。

アメリカは議会主導で、原子力行政をチェックする委員会が常設されているのに対し、いまも日本の国会には常設されていない。

『笹川平和財団』 小林祐喜 主任研究員
「国会によるチェック機能は残念ながら全く働いていない…原子力問題調査が常設でないので詳しい国会議員もいないし、エネルギーの安全問題が選挙の争点にもならない」

しかし、原発対策先進国のアメリカもトランプの出現で今や変貌しつつあるとアメリカの専門家は話す。規制のトップもトランプが任命するからだ。

原子力問題に詳しいアメリカ人ジャーナリストジェームズ・シムズ氏も憤る。

ジャーナリスト ジェームズ・シムズ氏
「独立行政機関の独立はないとトランプは言っている。さらに原子力を4倍にするとも言っていて民主党が任命した規制委員会のトップをクビにしているんです」

さらに元国防長官の担当者にも聞いた。アメリカは9.11同時多発テロ以降、原発の設計基準を厳しくするため議会が中心となって動いたというがいまは変わったという。

元国防総省・国防長官室政策担当副部長 ヘンリー・ソコルスキー氏
「原発の安全性は以前ほど重要視されていないように見える。今の議会は規制を減らし新たな原子力技術の開発に重点を置いている。特に新型原子炉や新たな燃料製造施設の認可はどんどん進む方向になっている…(中略)原発事業者は少なくとも年間数百万ドルを議会へのロビー活動に使っている。“規制を減らすべき”と議員を説得するために使われてるんだよ。結果、規制する側の議員が公益性より、電力会社の利益を優先してしまう状況にあるのだ。どの国でも問題になっていることだ、日本も含めね…」