欧州宇宙機関の衛星が宇宙から「ミリ単位」で監視、日本の衛星も貢献
このような南極の変化を捉えることができたのは、宇宙からの観測技術が飛躍的に進歩したためです。
ESAの「センチネル1」などの観測衛星は、特殊なレーダーを備えたSAR衛星と呼ばれる人工衛星で、雲や暗闇を突き抜けて地表を観測できます。さらに、異なる日時に撮影したデータを比較することで、地表の「数ミリ単位」のわずかな動きすら検出することが可能です。
今回の研究には、ESAの衛星だけでなく、日本の地球観測衛星「だいち」や、カナダ、イタリア、ドイツ、アルゼンチンなど世界中の衛星データが活用されました。国際協力による成果と言えます。
未来の「海面上昇」を予測するために
南極の大部分で氷が安定しているとはいえ、一部の脆弱な地域で起きている急激な変化は、地球規模の海面上昇に直結する重要なサインです。
研究をリードしたカリフォルニア大学アーバイン校のエリック・リグノ氏は、「観測能力が向上する中、これが将来の海面上昇にどう影響するか、さらに解明が進むことを期待しています」と述べています。
温暖化が進む地球において、海面がどれくらい、どの程度のスピードで上昇するのか。私たちの未来の暮らしを守るための対策を立てる上で、宇宙からの継続的な「氷の監視」がこれまで以上に重要になっています。














