「3年会えていない弟の大学進学のために」

午後5時10分。来店したのはネパール人のデュンゲル・ビサルさん(26)。

手元にはかなりの大金が。日本円で54万円です。送金の理由は?
(デュンゲル・ビサルさん)
「弟が大学入学するために送って。ちょっと大変なことなんですけど、必要ですからやるしかないですね」

弟の写真を見せてくれました。
(デュンゲル・ビサルさん)
「3年会っていないです。会いたい、さびしい気持ちがあります」

弟のために学費を送るというビサルさん。ビサルさんも学生で3年前に来日して日本語を学んでいます。
(学校で日本語を学ぶビサルさん)
「おはようございます。お電話ありがとうございます。ビサルでございます」

将来の夢は日本語の通訳。今では簡単な漢字も書けるようになりました。ただ、学業の合間に行うアルバイトの月収は多い時で14万円。54万円もの大金は貯金だけでは足りず、友人から借りて集めました。

(デュンゲル・ビサルさん)
「勉強だけ頑張ってという気持ちで(弟に)送りました。(私も)学生時代はアルバイトもしないといけない、勉強もしないといけない、寝る時間も短いし。そういうことで生活しにくいかなと思っていますが、3年間頑張ってここまできました」
母国に住む家族や支援が必要な子どもたちのため。そこには大切な人のことを思う人々の姿がありました。