日本最大級のカルスト台地・秋吉台=山口県美祢市=で毎年行われる「山焼き」。1100ヘクタールを超える大地の枯れ草を燃やし、新たな芽吹きを促す秋吉台の早春の風物詩です。今年は2月14日に行われましたが、作業にあたっていた消防団員の男性が亡くなる痛ましい事故が起きました。

山焼きは草原の景観や生態系を維持するために欠かせませんが、危険も伴います。地元では、高齢化が進み継続へ課題も抱えています。

山焼きで事故

山焼きの開始から15分後、事故は起きました。美祢市の会社経営、篠原直則(58)さんの衣服に火が燃え移ったのです。

篠原さんは、病院に搬送されましたが、全身にやけどを負っていて死亡しました。消防団員として、延焼防止や消火活動を担っていたさなかの事故でした。

現場となった秋吉台の西側のエリアでは、消防職員2人と消防団員22人が、この活動をしていました。

篠田洋司 美祢市長(美祢市秋吉台山焼き対策協議会会長)
「市民の命を守ることができなかった。失ってしまったという事実を重く受け止め、痛恨の極みであります」

作業マニュアルは?

事故後の会見でポイントとなったのが作業安全マニュアルです。

篠田市長
「実際にこの作業マニュアルどおり実施されたかどうかっていうのは検証する必要はあろうかと思います。やはり有識者や専門家の意見も聞きながら、マニュアルどおり実施すれば必ず安全にできるのかどうかということも検証していかなければなりません」

マニュアルには火入れをする1人に対し、消火にあたる複数の人が同行することなど、イラスト付きで注意事項がまとめられています。過去には2017年にも、火入れに参加していた男性が死亡する事故が起きました。再発防止に向けて策定されたマニュアルは、市が事務局を務める協議会が随時見直していました。