8年ぶりのアジア大会は中国選手と金メダル争いか
――名古屋開催のアジア大会は地元企業(愛知製鋼)の選手ということが、追い風になりそうですか。
山西:そうですね。愛知製鋼は僕にとって足場なんです。出てほしいという声をたくさんいただきましたし、皆さん応援に来ていただけると思っています。応援に来てもらえるということは、自分の競技を通じて世の中に対して、価値を感じてもらえるものを提供できている、ということです。それを最も足場としている所属企業において感じられることは、自分にとってすごく大きいことなんです。
――8年前のジャカルタ・アジア大会(20km競歩)は、実業団1年目で銀メダルでした。翌年のドーハ世界陸上金メダルへとつながった大会ですが、どんな大会でしたか。
山西:入社1年目で、以前とは違って長期合宿も多く組めたのですが、新しい環境にアジャストしきれずに、アジア大会ももがきながら出場して中国の王凱華(Wang Kaihua)選手に6秒差の銀メダルでした。悔しい思いもしましたが、もがいていく中で見つかったものもたくさんあり、その意味では学びの多い大会でしたね。
――今年のアジア大会では、東京世界陸上2位の王朝朝(Wang Zhaozhao)選手が出場したら強敵となります。
山西:ジャカルタで負けた王選手は、その後1時間16分54秒(21年。当時アジア歴代2位)を出す選手ですが、その後の世界大会では力を出し切れなかった印象です(ドーハ世界陸上7位、東京五輪8位)。それに対してリオ五輪金メダルなど勝負強い長身の中国選手(王鎮・Wang Zhen)がいましたが、王朝朝選手は久しぶりに現れた勝負強い中国選手。そういう選手と歩くのはすごく楽しみですし、負けられないな、という思いです。
――名古屋アジア大会は今後に向けて、どういう位置付けになりますか。
山西:暑さもありますし、来年の北京世界陸上、その先のロサンゼルス五輪へのデモンストレーションと考えています。今後の国際大会に準備をしていく1歩目かと思います。ジャカルタ大会はアジア大会、翌年のドーハ世界陸上、そして東京五輪とつながっていきました。そのステップをもう一度踏んで行きなさい、というメッセージなのかな、とも考えています。
(TEXT by 寺田辰朗 /フリーライター)

















