「今やらないで どうする」小泉今日子さんの思いと生き方

上村
「今の世の中でどんなことが気になっていますか?」

小泉今日子さん
「もうたくさん気になることはありますね。小さいときから、日常の中に戦争の話があった。父は父で特攻隊に入りたいと思ったけど、歳がいくつか足りなくて自分は行けなかった。でも(特攻隊に)行けなかったから『今があって君たちがいる』というような話を聞いたりとか」

「だからこそ、すごく平和で豊かな未来があるという希望を大人たちに見せてもらいながら、のほほんと育った世代だと思っています。本当に誰かに任せておけば、未来は希望しかないんじゃないかと思いこんで生きてきたと思うが、今ってちょっと…そうではなくなってきている。私たちが無関心でいた時間というのも関係しているような気がして、本当に申し訳ないような気がしたり、取り戻せないものもあるかもしれないですけれど『今やらないで、どうする』という気持ちはすごく持っています」

「今やらないで、どうする」。その思いは、行動につながっています。

ライブツアーでは、近年のクマ出没を受け、山にどんぐりの植樹を行う寄付プロジェクトを実施。野生生物が豊かに暮らせる山を育むことで、人の暮らしと動物たちが共に生きられる関係を目指したいという思いからです。プレゼントや差し入れはすべて辞退し、「もしよかったら同じ未来を目指しませんか」と呼びかけ、多くのファンがこのプロジェクトに賛同し寄付しています。

また、「きみのとくとう席プロジェクト」では、文化的・体験的な格差の是正を目的に、施設の子どもたちなどを招待しました。

やった方がいいとはわかっていても、このように行動に移せる方は少ないと思います。

上村
「このようなことをフットワーク軽くできるのは、なぜなのでしょうか?」

小泉今日子さん
「外にも内にも、たくさんの仲間がいるということですよね。できることがあるのに、なかなか面倒くさくて踏み込めないことってあると思うんですよね。みんなそんなふうに感じていると思うけど、誰かが前例を作ったら、なんだ、できるじゃんっていうことになる気がして。」

「なぜできるかって言ったら、ピョンっと飛び越えるファーストペンギンになるぐらいのメンタルの強さと体の強さがありますよって感じかもしれないです」

上村
「私4、5番目くらいで見てるタイプです」

「力強いおばあちゃんになりたい」最後に語った一言

最後に、こんな質問をしました。
小泉さんの楽曲『100%』の歌詞に「とびきりカワイイおばちゃんに絶対なるから」という歌詞があるので、ご本人はどう思っているのか聞いてみたかったのです。

上村
「10年~15年先、どんなおばあちゃんになりたいですか?」

小泉今日子さん
「もう実際おばあちゃんなんですけど…きちんと自分が生きてきたことや見てきたことを、そういうものをちゃんと纏って、力強いおばあちゃんになりたいですね」