図書館通いで知った“葬儀のリアル” 「完璧じゃなくていい」という発見
――今回、役作りに際して葬儀に関する資料を読んだと伺いました。印象に残った記事や資料などはありましたか?
四国の方だったと思うのですが、代々葬儀社を継いでいる方の本で、その中で葬儀というものを赤裸々に、堅苦しくなく語っていたんです。エピソードを織り交ぜながら、いろいろな葬儀ごとに思い出をただひたすら語っている、という本でした。ちょっとした“面白エピソード”みたいなものもあったり。
例えば、メイク(死化粧)をしたいという遺族が、実際にメイクをしてみたら全然生前の本人に似ていなくて、結局皆で笑って終わったというエピソードもありました。ちょっとほんわかするような、“厳かな”という印象ではなくて、とてもリアルに沿った内容が印象的でしたね。
納棺の儀に関しても、全部をきっちりかっちり、美しく完璧にしなければいけないというような正解はなくて、今回、役としてはもちろん完璧にしたいと思っていたのですが、実際は必ずしもその必要はないと書かれていて、少しホッとした部分もありました。
――役作りの際などは、いつも図書館に行かれているのでしょうか?
昔からよく行きますね。村上春樹さん原作の舞台「海辺のカフカ」(蜷川幸雄演出・初演2012年)で僕が演じたカラスという役は、抽象的な役だったんです。
僕は解離性同一性障害だと仮定して、主人公が生み出した“もう一つの人格”みたいな風に考える中で、その勉強をすごくしましたね。本当に膨大な数の本があって、学んでいくのが面白かったです。
――今回ご葬儀関連の本は何冊ぐらい借りられましたか?
少なくとも10冊は借りましたね。図書館に冠婚葬祭コーナーみたいなコーナーがあって、そこに毎週通っていました。職員の方には「葬儀屋の人かな」と思われていたかもしれません(笑)。
一般向けの葬儀の本と、納棺師が書いた本と、葬儀社の方が書いた本があって、葬儀社の本も、その中でのいろいろな仕事を紹介していたり。仏壇を売る方の本や、お墓を作る方の本、葬儀のお花屋さんの本など、本当に多岐にわたって紹介されていて、読んでいると段々全部がつながっていく感じもありました。














