テレビ画面の「黒い煙が激しく立ち上る光景」によみがえった記憶

母親の渡邊達子さんが静かに語り始めた 【この記事の画像を見る】

(渡邊美希子さんの母親 達子さん)
「あの日、2019年7月18日は、とても暑い日でした。私は汗をかきながら庭の手入れを終え、家に入ろうとしたときです。息子の妻が『お母さん、京都アニメーションが燃えているというニュースが』と、慌てた様子で駆け寄ってきました。

2人でテレビの画面を見ると、黒い煙が激しく立ち上っていました。その光景を見たとき、ある記憶が蘇りました。

以前、娘の美希子に『職場を見てみたい』と頼み、当時建設中だった第一スタジオを案内してもらったことがあったのです。

そのとき、美希子は鉄棒のようなものを指さして、こう言いました。

『社長が、机に座ってばかりじゃいけないから、たまには外でぶら下がってもらおうって、つけてくれたの』

その鉄棒が、私にはとても印象に残っていました。テレビの燃え盛る建物の中に、あの鉄棒が映っていたのです。

『あそこは、あの子が「もうすぐ仕事をする」って言っていたスタジオじゃないか』

そう思った瞬間から、心臓が激しく鳴り始めました」

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