◆“鹿児島南部”の空気が福岡まで移動した可能性も
竹村主幹教授のシミュレーションでは20日に鹿児島南部にあった空気が翌日の21日午前に九州北部に流れ込んだという。

九州大学・竹村主幹教授「福岡に近い火山として阿蘇山周辺が考えられますが、実は熊本県の二酸化硫黄の濃度は21日は全然上がっていないんです。鹿児島あたりの九州南部から風の流れに乗って九州北部に飛来してきたということですね。発生源としては火山から発生した二酸化硫黄が考えられます」

鹿児島県の分析では、20日夜は桜島付近で二酸化硫黄の濃度が高かったことも分かっている。さらに、鳥栖市付近に21日午前6時に到達した空気の塊がどこから来たかをアメリカ海洋大気庁(NOAA)の公開情報で調べると、竹村教授の仮説と同じく鹿児島から流入したルートを示した。
多くの市民を巻き込んだ“異臭騒ぎ”は、午後3時時点ではほぼ解消されている。福岡市消防局によると健康被害の報告もないという。