特定危険指定暴力団工藤会のトップで総裁の野村悟被告(79)が、複数の土地などの所有権を親族に移転していた問題です。
工藤会が関与したとされる事件の被害者が「賠償金の支払いを逃れるためだ」として、移転の抹消を求める訴えを起こしました。
複数の市民襲撃事件に関与したとして2審で無期懲役が言い渡された特定危険指定暴力団・工藤会のトップで総裁の野村悟被告。
工藤会が関与したとされる複数の事件をめぐり、被害者たちから損害賠償を求める訴えを次々に起こされ、工藤会の本部事務所の売却費などが支払いに充てられてきました。

こうした中、野村被告が5年前、北九州市にある複数の土地や建物などを親族2人に信託し、所有権を移転。

信託された財産は差し押さえなどができなくなりますが、被害者の遺族が今年10月、「賠償金の支払いを逃れるためだ」として、所有権の移転抹消を求める訴えを起こしました。
野村被告をめぐっては依然として一部の賠償金を支払っておらず、裁判所が今年5月、親族に信託した土地などの一部について、処分禁止の仮処分命令を出しています。














