台湾有事をめぐる高市総理の発言に端を発した日中関係が悪化しています。今月17日からは中国の旧正月、大型連休の「春節」を控えていますが中国政府は、国民に対し、日本への渡航を自粛するよう呼びかけています。衆院選で争点の一つとなっている「外交・安全保障政策」。その冷え込みが直撃する現場を取材しました。
富山県内に住む中国人の女性「痛いの。心が痛いです。早く日本と中国が仲良くして、みんなハッピーになれたらいいなと思っている」

冷え込む日中関係に複雑な胸の内を明かすのは、県内で中華料理店を営む中国人の女性です。
県内に住む中国人の女性
「昔、富山から直行便があってとても便利でした。今は…ないんだけど。名古屋行ったりとか遠く回って国に帰ってるんです」
女性の出身地は、中国・大連市。
これまでは富山空港からの直行便を使って少なくとも年に一度は帰省していましたが、今、その足が次々と断たれています。

富山と大連を結ぶ直行便を運航する中国南方航空は「機材繰り」を理由に、去年10月から今年3月までの全44便で運休を発表。地元空港が使えなくなってから女性は富山から3時間以上かけて名古屋市へ移動中部国際空港から帰省することを余儀なくされていました。

こうしたなか、追い打ちをかけたのが去年11月高市総理による台湾有事をめぐる国会答弁です。日中関係は急速に冷え込み頼みの綱だった中部国際空港発着の定期便もことし1月から運休となりました。今後は韓国などを経由する遠回りのルートでの帰省を強いられることになります。


県内に住む中国人の女性
「早く復帰してほしいなって思うのですが、いろいろあってどうしようもない」「今の時代戦争なんかいらないです。中国と日本は解決できる方法を両国の偉い人が考えて、日本と中国がもっと仲良くしてほしい」

春節を控える今、影響はビジネスの現場にも…。富山市の旅行代理店、ニュージャパントラベル。
店頭に掲示されているポスターのほとんどが小松空港発着の海外ツアーです。

記者「前までは富山空港のものも?」
ニュージャパントラベル松田隆社長「もちろん。ほとんどが富山。富山が3分の2。小松が3分の1」

上海便の運休にともない、1200人分のツアーが全て見送りになりました。
これまで経営の柱だった富山空港の定期便を利用した旅行パッケージも相次ぐ運休により、現在は小松空港発着の商品へシフトチェンジせざるを得ない状況です。
ニュージャパントラベル松田隆社長「中国から来ていた観光客の方も今、ほとんどなくなりました。やっぱり数字的には貴重な稼ぎ頭でもあったのでそれなりの影響はありますね」

記者「これまではこんなことあったんですか?」ニュージャパントラベル松田隆社長「ないですよ」
11月以降、中国の旅行会社と提携で企画していたツアーもすべて白紙に。売り上げは2割程度落ち込んだといいます。
記者「春節への期待は?」
ニュージャパントラベル松田隆社長「100パーセントないです。結構長引くと思っていますけども、その間なんとか少しでも他の商品でカバーしていけたらと思っています」

例年、県内にも多くの中国人観光客が訪れていた春節。しかし、今年は渡航自粛の影響で大幅な落ち込みが予想されます。

冷え込む日中関係。関係者が今の政治に求めることは…。
ニュージャパントラベル松田隆社長「中国便は難しいとは思いますけれど、一日でも早く(日中関係が)復活するための努力をしていかなければいけない」















