「収入ないまま餓死してしまうのか」55歳、就職氷河期世代の老後への不安

福岡県に暮らす55歳の男性。非正規職員として、手取り約14万円で暮らしてきたが、2025年の6月で契約を打ち切られた。

今はパン工場で、日当8000円のアルバイトをして生活をつないでいる。

非正規雇用で働く男性
「お風呂場がほとんど使っていなくて、洗濯物の物干し場になっています」

給湯器の修理代が払えず、風呂は週3回、近くの銭湯で済ます。

冷蔵庫の中は「半額」の値札が貼られたものばかり。

所持金は、あわせて4000円あまり。口座の残高は5889円だ。

非正規雇用で働く男性
「今度のアルバイト料が入るまでは、やりくりしながら生活するしかない」

苦悩の日々は、大学生時代の就職活動から始まった。

非正規雇用で働く男性
「ちょうど就職氷河期世代の平成6年(1994年)。椅子取りゲームの椅子が非常に少なくなったということで、不利益をもろに被ったと実感しました」

1990年代初頭のバブル崩壊を受けて、企業が新卒採用を極端に控えた「就職氷河期」に直面したのだ。

大学院を卒業するまで、計60社の就職試験に落ちた。採用された企業は、パワハラや父の看病が理由で40歳のときに退職。

非正規雇用で働く男性
「ちょっとやるせないところもありますね。採用する側は、過去の職務経験や年齢を一番重視する。それはちょっと、自分の実力では今から変えることも、どうすることもできない」

以来、非正規雇用で仕事を渡り歩いている。この日も、新しい仕事は見つからなかった。

非正規雇用で働く男性
「このまま貧困生活は続くのか。食費を削る生活をいつまで続けなければいけないのかと、ちょっと気が遠くなりましたね」

55歳、独身。迫る老後に不安を抱えている。

非正規雇用で働く男性
「結婚も経済的にも貧しくてできない状態。独身で私のことを世話してくれる家族はいない。収入がないまま餓死してしまうのか。いつの間にか亡くなっていたとか、そういう状態になってしまうのか」