こまばアゴラ劇場 初舞台は21歳

もう一つ、前原さんにとって忘れられない場所があります。東京・東大駒場商店街にある「こまばアゴラ劇場」です。

前原さんが現在も所属する「劇団青年団」の拠点で、2024年に閉館。それまでの間、多くの若き俳優たちがこの舞台に立ってきました。

前原さん:
「みんなが集まる場所でしたね。寂しい時にここに来れば俳優仲間の誰かがいて『元気?』って声をかけてくれる。みんなの家のみたいな場所でした」

初めてその舞台に立ったのは21歳の時。「やっとスタートラインに立てた」と胸を熱くした記憶は、今も消えません。

線路のすぐそばにあり、芝居の最中にも列車の音が響く小さな劇場。それすらも愛おしく、生活の中に演劇が溶け込んでいるその空気感が、前原さんのいまにも繋がっています。