スポーツは人生を彩る“手段”であり“目的”ではない
ここまで取材して見えてきたのは、アスリートが引退後のキャリアに不安を抱きながら競技と向き合っているという現状だ。
私も一人のアスリートとして競技を続ければ続けるほど、引退後の自分が見えなくなる感覚があった。泳いでいることだけ、競技をしていることだけが「自分の価値」だと思い込んでいたのだ。
しかしスポーツは本来、人生を彩り、豊かにする“手段”であり、人生の“目的”ではないはずだ。競技を終えた先に広がる人生こそ、スポーツが授けてくれた力が本当の価値を発揮する舞台なのではないだろうか。
幼い頃から数十年、目標を持ってひたすら努力し続けてきたこと。
仲間とともに切磋琢磨してきたこと。
その積み重ねが、社会に出て、全く違うフィールドで生きるための「力」になると思う。
その価値に気づき、どう活かすかを考え、競技に打ち込んでいる“今”から、セカンドキャリアと向き合うことが、アスリートにとって重要なのではないだろうか。
私にとって人生そのものであり、多くのことを学ばせてくれたスポーツ。競技を辞めた今も、スポーツがくれた力が私を支えてくれていると感じる。
そこに同じように本気で打ち込むアスリートたちが、引退後の人生でも胸を張れるようになってほしいと願っている。
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〈プロフィール〉
今井月(いまい・るな)
2025年入社。岐阜県岐阜市出身。
3歳の誕生日に2つ上の兄の影響で水泳を始める。
高校1年生で出場したリオ五輪では200m個人メドレーで準決勝に進出。
2023年のアジア大会で200メートル平泳ぎで銅メダルを獲得。
これまで取材を受けてきた経験から、テレビ局に入社。現在は夕方の報道番組、
TBSテレビ「Nスタ」でアシスタントディレクター(AD)として、日々ニュースに向き合う。














