「肝臓の数値」に異常…安易な服用で副作用も

漢方薬は西洋薬と比べると副作用の頻度は少ないですがゼロではありません。貝沼医師は「安易な服用」に警鐘を鳴らします。

富山大学附属病院 和漢診療科 貝沼茂三郎医師
「とくに『防風通聖散』は注意が必要だと思っています。18種類の生薬から成り立っているのですが、漢方薬の中で1番副作用を起こしやすいと言われている色んな生薬がすべて入っている。気づかないうちに肝臓の数値が上がってしまったりとか、そういう方が実際にいらっしゃいます」

さらに、医療用エキス製剤の7割以上に含まれる「甘草」のとりすぎにも注意が必要です。

富山大学附属病院 和漢診療科 貝沼茂三郎医師
「甘草をとりすぎると、『急に血圧が上がりました』『急に足がむくみました』『足に力が入らなくなりました』などの症状が出る場合があります」

1日の甘草の摂取量が2.5g以上の場合に副作用が多く、高齢者や女性も副作用の頻度が高いとされています。

富山大学附属病院 和漢診療科 貝沼茂三郎医師
「実際に高齢者によく使われる漢方で、『抑肝散』という薬があります。認知症の患者さんの興奮したり、攻撃的になったり、そういった興奮した状態を抑えてくれるような漢方薬。『抑肝散』の中には甘草が1.5グラムしか入っていないのですが、副作用の出現頻度はナンバー2といわれています。ですから高齢者に使われている場合は、少ない量であっても注意が必要」

基本的に漢方薬は「1剤」が理想ですが、自己判断で複数の市販漢方薬を買ったり複数の診療科で、それぞれ違う漢方薬を処方されたりする場合は要注意だといいます。

富山大学附属病院 和漢診療科 貝沼茂三郎医師
「例えば、『消化器内科に行って、この漢方薬を出されました』『皮膚科に行って、この漢方薬を出されました』『婦人科へ行って、この漢方薬を出されました』といって、患者さんが複数の漢方薬を同時に飲まれている方がいらっしゃいます。予期せぬ副作用が出てしまうこともありますし、何が効いているか分からなくなってしまうことがある」