■天皇盃 第31回全国都道府県対抗男子駅伝競走大会(18日、広島・平和記念公園発着、7区間、48㎞)

中・高校生、大学生、実業団選手が地元のために襷を繋ぐ全国都道府県対抗男子駅伝競走大会が18日、広島で行われ、宮城が悲願の初優勝を果たした。1区の鈴木大翔(仙台育英3年)が区間新記録でトップを奪うと、2区で順位を下げたが、3区で再びトップへ。4区、5区でも仙台育英の選手が好走をみせ、アンカーの7区では同校卒業の山平怜生(23、M&Aベストパートナーズ)が福島の猛追を振り切り、大会タイ記録で初優勝を飾った。

競技前、箱根駅伝MVPの“シン・山の神”、青学大・黒田朝日(21)が会場に入ると、2023年に同大を卒業し、今年のニューイヤーで3区を走った中電工・倉本玄太(24)が激励。姿を見つけると笑顔で走り寄りハイタッチをした。レースは1区(7.0km)から“次世代エース候補”が激突、福島の増子陽太(学法石川3年)、兵庫の新妻遼己(西脇工3年)、鳥取の本田桜二郎(鳥取城北3年)と全国高校駅伝1区の1位から3位までが出場、しかもこの3人とも今春から早稲田大学への進学が決まっている。

気温は12.2℃と暖かくなった安芸路、1区スタートから先頭を引っ張るのが、増子、新妻、本田の3人となった。2㎞通過は5分28秒とハイペース、ここで鳥取の本田がやや遅れた。中間地点通過も9分32秒、区間記録より16秒早いペース、先頭集団は福島の増子、兵庫の新妻に加えて、宮城の鈴木大翔(仙台育英3年)の3人となった。

4.9㎞で兵庫の新妻が遅れ、福島の増子と宮城の鈴木の一騎打ちとなった。残り800mで増子が表情を変えずにラストスパート、宮城の鈴木も必死の表情で追走、最後の200mで鈴木が大逆転、19分06秒で区間新記録をマーク、増子も19分08秒と区間新で2位、3位に兵庫の新妻が18秒差となった。

2区(3.0㎞)は中学生区間、トップは福島と宮城、3区に黒田朝日(青山学院大4年)が待つ岡山は6位グループでトップを追走した。黒田は目を瞑り、上を向いて集中力を高めていた。2区のトップは福島、6秒差で2位に宮城、岡山は5位、46秒差で黒田に襷リレーとなった。

3区(8.5㎞)、岡山の黒田がスタートすると、同時の襷リレーとなったのが千葉、今年の箱根駅伝4区で区間賞をとった鈴木琉胤(早稲田大1年)が岡山の黒田と並走することになった。さらに埼玉の宇田川瞬矢(青山学院大4年)が順位をあげて、黒田と並走すると、宇田川から話しかけて、黒田も笑顔で答え返す場面も見られた。

4㎞過ぎに黒田が集団から抜け出すと、3位の兵庫を捉えて、順位を3位にあげた。6.8㎞付近でトップとは35秒差、襷をもらった時より、11秒縮めた。黒田のスピードは最後まで落ちずに、4区の山下陽音(倉敷高2年)に「ラスト!」と声をかけられると、右手をあげて応えて3位で襷リレー、トップとは23秒差となった。

4区(5.0㎞)、トップは宮城、1区で好走した鈴木大翔と同じ仙台育英の若林司(3年)がハイペースで飛ばしてトップをキープ、2位の福島に26秒差をつけた。

5区(8.5㎞)、宮城は菅野元太(仙台育英3年)と高校駅伝準優勝メンバーが快走、チームを牽引した鈴木、若林、菅野と3人のエースがこの都道府県駅伝でもしっかりと仕事をこなした。

6区(3.0㎞)は中学生区間、初優勝へ宮城はトップで佐藤迅(八乙女中3年)が襷を受け取った。緊張の中、スタートを切ったが自分のペースをしっかりとキープ、2位・福島に30秒の差でアンカーへ襷を渡した。

7区(13㎞)、宮城のアンカーはニューイヤー駅伝3区を走った山平怜生(23、M&Aベストパートナーズ)、30秒で追う2位の福島は箱根駅伝2区4位、早稲田大のエース・山口智規(4年)、6.4㎞で約15秒差に詰め寄ると、宮城の山平は後ろを確認した。

9㎞付近で12秒差と宮城・山平も福島・山口のスピードに合わせて、見えているけど、なかなか追いつかないという駆け引きを行った。残り3㎞で山平はスピードを少し上げて、山口との差を徐々につけ始めた。残り1㎞で13秒差、山平がスピードを維持したまま上手い走りを見せて逃げ切り、宮城が悲願の初優勝。タイムも2時間16分55秒の大会タイ記録となった。

【全国都道府県対抗男子駅伝競走大会 上位10位までの結果】
優勝:宮城
2位:福島
3位:兵庫
4位:岡山
5位:群馬
6位:埼玉
7位:愛知
8位:千葉
9位:静岡
10位:神奈川