絞首刑による死刑執行は残虐で、憲法などに違反しているとして、死刑囚3人が執行の差し止めなどを求めている裁判。「却下」と「棄却」を判断した大阪地裁の判決を詳しく見ます。

大阪地裁の横田典子裁判長は、「この訴えは行政事件訴訟において、絞首という死刑執行方法の違憲性・違法性を争うもの」とし、「行政事件訴訟における判断をもって、死刑を確定した刑事判決との矛盾抵触が生じることになる。不適法というべき」などと判断しました。

そして「死刑執行方法が違憲違法であると主張して、差し止めの訴えなど(行政事件訴訟)を提起することはできない」として訴えを「却下」(裁判所で判断しない)しました。

いっぽう1人につき各1100万円を求めた損害賠償請求については、「死刑判決の結果を実質的に無意味にすることを求めるものであり、請求は許されない」などとして「棄却」しました。

判決を受け、死刑囚らの代理人は「予想した中で最悪のパターン」などと声をあげました。

「死刑情報を隠ぺいする判決。死刑情報はできるだけ公開してみんなで議論しましょうと言ってるのに、変わらなくてもいいとというのがこの判決のメッセージ」(金子武嗣弁護士)

「内容面には一切踏み込まない完全なる門前払い、予想していた中で最も最悪のパターンで極めて残念。最高裁は、執行の方法は時代と環境で評価が変わるので、変遷で常に違法性がないか、適法性を検討してくださいというメッセージを出していたのに、そのメッセージが無視された」(水谷恭史弁護士)

提訴していたのは、大阪拘置所に収容されている死刑囚3人で、絞首刑について「身体損傷と見た目のむごたらしさが避けられず、人間としての尊厳を著しくそこなう非人道的な方法で、国際人権規約や日本国憲法に違反している」として、▽絞首による死刑執行の差し止めと、▽精神的苦痛に対する慰謝料などの支払いを求めていました。