キーワードは「インフレ」「大国のエゴ」「AI」

続いては、相場を占う<2026年のキーワード>をあげてもらった。

『SMBC信託銀行』山口真弘さん:【インフレ】
「国内では今物価高対策が効き始めている状況なのでインフレが落ちてきた。また春闘での賃上げが2025年並みとのことなので、おそらく実質賃金はプラスに転じてくると思う。そうなれば消費が活性化する方向に向いてくる可能性があるので、株高の1つのテーマになる。一方で高市政権の政策がインフレを過熱させる面もあり、抑えきれないとマイナス要因になる」

――ベネズエラのこともあるが、井出さんは地政学が引き続きリスク要因だと。マクロの経済環境で言うとそんなに悪くはないし、日米の金融政策も大体予見されているような感じ。波乱があるとするとやはりそこか

『ニッセイ基礎研究所』井出真吾さん:【大国のエゴ】
「ファンダメンタルズとは全く関係ないところで、金融市場の錯乱要因になりそう。グリーンランドもそうだし、台湾海峡が…という話にもしなれば、日本経済にとっては打撃でしかないので金融市場は相当動揺すると思う」

また、2人が「AI」をキーワードとしてあげた。

『りそなアセットマネジメント』黒瀬浩一さん:【AI+日本再生】:
「AIは、やはり革命というほどに大きな押し上げ要因になる」

“一時的なバブルではない”とする黒瀬さんが示したのは、「ナスダック総合指数がNYダウに対してどれぐらい割高か」を示した数値。

1999年以降で見ると、“行き過ぎ感がある”のは2回。
▼1990年代後半~2000年代初頭「ITバブル」
▼2020年以降コロナ禍の「巣ごもりバブル」

――2025年も「生成AI相場」で、巣ごもりバブル以上になっている

黒瀬さん:
「バブルっぽいが、巣ごもりバブルのときにAI革命期待というのは一度はげ落ちた。それが、“生成”という枕詞がついて蘇った。私はこの後も、フィジカル、ファクトリー、ソブリンといろんな枕詞がついて蘇ってくると思う。AIはいずれ“電気”のようにあらゆるものに使われる当たり前のものになる。姿を変えて蘇ってくるので、非常に大きな革命的なものになるだろう」

【AI成長どこまで】というキーワードをあげた小髙さんも、「AIはバブルではなく引き続き伸びていく」とみている。

『野村証券』小髙貴久さん:
「米国大手テクノロジー企業5社(オラクル/アルファベット/アマゾン/マイクロソフト/メタ・プラットフォームズ)の2026年度の設備投資額予想は約5200億ドル(約79兆円)。利払い費や地方交付税などを除いた日本の国家予算が大体70兆円なので、それを使い切ってしまうくらい大きな額。さらに投資から出てくる利益が設備投資額を上回っているので、必ずしも設備投資のしすぎではない。これが続くなら、投資による購入が日本にも及んでくる」