赤プリ?バブル?そもそも日本人はいつからクリスマスを祝うようになったのでしょう。TBSの映像アーカイブから、こんな画像を発見しました。
(アーカイブマネジメント部 疋田智)
■ザビエル? それとも大正天皇?
日本にクリスマスを広めたのは大正天皇、と言われたら、ちょっと意外な気がするでしょう。しかし、意外な形でそれは事実だというのです。

そもそも日本で最初にクリスマスイベントが開かれたのはザビエルの時代でした。
1552年に現在の山口県において「降誕祭」を行ったのが、日本における最古のクリスマスだと考えられています。
そこから秀吉、家康の時代を経て、日本ではキリスト教は禁じられてしまいます。
ふたたびクリスマスがお目見えするのは明治時代になってから。そして本格的に浸透したのは昭和になってからでした。

昭和の初期にクリスマスが浸透した理由は、大正天皇崩御の日。それが1926年12月25日でした。戦前は天皇の誕生日と、崩御の日も祝祭日(=休日)と定められていたので、12月25日つまりクリスマスは「大正天皇祭」として休日だったのです。
クリスマス=休日
クリスマスイブ=休日前夜
ここから日本のクリスマスは実質的にスタートしました。
戦前の東京のカフェや喫茶店では、クリスマスの特別メニューが提供され、店員たちもクリスマスの仮装などをして「お祭り」を楽しんでいたようです。しかし1941年に開戦、敵国の祭りであるクリスマスははばかられるようになっていきました。まったくなくなったわけじゃなかったみたいですけどね。
■戦後の「米軍クリスマス」

TBSに残されている最も古いクリスマスは、意外なことにカラーフィルム。米軍が撮ったものでした。窓の外は焼け跡が広がる中、日本人クリスチャンたちが祈りを捧げます。牧師が燃え残ったオルガンを弾いている姿も見えます。