2期目の折り返しを迎えた高知県の濵田省司知事が、2026年の県政運営について語りました。物価高対策や人口減少問題などの課題に対する取り組みや、「スマートシュリンク」という考え方を軸とした県の未来像について、生出演で語りました。

「若者が集まり、女性に選ばれる県に」
番組では最初に県民から集めた「未来の高知への願い」の声が紹介されました。物価高対策や雇用、農業の後継者問題、教育環境の充実など、さまざまな意見が寄せられています。

―― 県民の皆さんの声を聞いていかがでしょうか?
「3、4年前からですね、ロシアのウクライナ侵攻の頃からエネルギーの値段が上がって、その後食料品も上がってきました。賃金も上がっていますが、追いつかないという感じだと思います。ただ、長い目で見ると、今までずっと物価が上がらない方が少し異常だったので、適度に物価が上がっていく中で経済も伸びていけば、生活もちゃんと良くなっていくというのが理想だと思います」
関西万博で高知をPR

―― 2025年は大阪・関西万博という大きな舞台で高知をPRする機会がありました。高知にどのような効果をもたらしたと捉えていますか?
「万博の8月に場内のイベントで『WORLD YOSAKOI DAY』を開催し、よさこいの演舞や街路市の模擬版を行いました。5万人以上の方に見ていただき、高知の文化や元気さを大いにPRできたことが収穫だったと思います」
また、万博会場のシンボルだった大屋根リングの木材のうち約40%が高知県産材だったことについても言及。「林業県・森林県としての高知、自然豊かな高知を大いにPRできました。この一部は里帰りしてもらい、できればミニチュアで大屋根リングを再現して、新しい空港のターミナルに置くなど、県民の皆さんにレガシーが残せればと思っています」と語りました。
人口減少と「スマートシュリンク」

高知県の2025年12月の推計人口は64万3716人、2025年11月までの1年間の出生数は3083人という数字が示されました。
―― こうした数字をどのように受け止めていますか?
「大変厳しい数字だと思っています。高知県の場合、高齢化が全国に先行して進んでいますので、総人口が減っていくのはある程度避けられませんが、特に若い人口は早く減少を止めたいと思っています。赤ちゃんの出生数がずっと減っているのが大変深刻ですので、この対策をしっかりしていかなければなりません」
―― 「賢い縮小」「スマートシュリンク」について改めて説明いただけますか?

「人口が減ると、民間の事業所では採算が悪くなった支店や出張所を閉じていき、地域がますます寂しくなるという悪循環に陥りがちです。そうではなく、本当に何が必要なのかを公共サービスの世界では考え直す必要があります。例えば消防や公共交通などは、むしろ地方ほど田舎ほど必要ですので、必要なものを優先して、やり方を変えてそういったものを残していく。全体は縮小していくけども、必要なものは残していく、そうした取り組みをしたいと思っています」
消防広域化で現場機能を強化

スマートシュリンクの具体例として消防の広域化が挙げられました。
「消防に関して言うと、人口が減ってしまうと、今までのやり方では人口が減ったところの消防署を閉じてしまうことになりがちですが、それは逆ではないかと。現場の消防力をしっかり守り、強化しないと住民の皆さんの安全安心が守れません。むしろ消防本部という119番通報を受けて指令をしたり、条例や予算を作ったりする管理部門をもっと縮小して、その力を現場の強化に向ける。現場の消防署は今の体制を維持し、むしろ強化していく、このコンセプトで進めたいと思っています」
消防広域化の進め方については、「市町村の中で置かれた条件が違います。都市部の消防本部はまだ大丈夫と考える一方、中山間地域の消防本部は人も集まらなくなって、早く改革しなければならないという状況です。スピード感に少し違いもあるため、もう少し市町村のご意見をじっくり聞いて、市町村の議会でもちゃんと議論していただけるよう、時間をかけて検討しようという段階に来ています」と説明しました。
2026年に向けた展望

―― 2026年に期待してほしい県政の取り組みはありますか?
「人口減少対策が県政最大のテーマです。そのためには若者の所得向上を図り、産業を強くする取り組みが必要です。県立の美術館や動物園、植物園といった施設でも頑張っていきたいと思っています。また、共働き・共育ての運動を進めて女性の負担軽減を図ることが出生数の回復に必要だと考えています」
濵田知事は1月16日(金)に開催される「人口戦略フォーラム in こうち」についても紹介し、「全国の四国バージョンということで行います。ぜひたくさんの方においでいただき、一緒に考えていただきたいと思います」と呼びかけました。
最後に2026年に目指す高知の姿について、「高知は人口が減少する中でも、若者が集まってくれる、そして女性にも選ばれる、元気な未来に希望が持てる県にしたいと思っています。そのためにいろんな改革もしなければなりません。県民の皆さんにいろんな不安もあると思いますが、その不安を乗り越えて、我々高知県庁がまず先頭に立って生まれ変わる覚悟、生まれ変わる勇気を持つことが必要です。ぜひ県民の皆さんにも県庁と一緒に、この人口減少に打ち勝つ戦いを繰り広げていただきたいと思っています」と力強く語りました。














