今年も残すところ2週間。コロナ禍で3回目の年末を迎えます。
感染者が高止まりしている中、今年は忘年会を開催するのか、しないのか。
ある調査によりますと、長野県は、全国と比べると忘新年会の開催に前向きであると言えるかもしれません。
実際はどうなのか。街に出て取材してみると、ここ2年とは異なる変化が出ていました。



(小規模で実施)「小さい身内で集まるのが一番いいんじゃない?」「やらないより集まる方がいいただ人数が多くなると問題出ちゃうから細かい動きでやるしかない」
(職場の一部で実施)「会社の若いところだけでやって全体のはやらないです」「出来れば(全体で)やりたいですけどまだなかなかできない感じが続いちゃっている」
(予定なし)「多分やらないと思います職場でもプライベートでも」「やっぱりコロナが心配だから…」
(予定なし)「みんな中止」「ワイワイやりたいですよねでもしょうがない」「その日が来るのが楽しみです早く来てほしいです」

新型コロナが猛威を振るい始めてまもなく3年。
年末恒例の忘年会の捉え方も変わりつつあります。
民間の調査会社・東京商工リサーチが全国4766の企業を対象に行った調査によると、忘・新年会を「開催しない」と答えた企業は、71・1%で、去年より8・3ポイント減少。
「開催する」と答えた企業のうち、「特に制限を設けない」と回答したのは33・4%で、去年から12・4ポイント増えました。

また、都道府県別にみると長野県は「開催しない」の割合が62・3%で、全国で3番目に低い結果となりました。
県外に比べると、忘・新年会の開催に前向きな人が多い信州。

酒店や飲食店にも今年は変化が出てきています。
長野市高田のハトヤ酒店。
全体の6割を占める飲食店への卸の売り上げが、去年、おととしより増えていて、忘年会シーズンの慌ただしさが戻りつつあります。

(ハトヤ酒店・小山保夫営業部長)「やっぱり12月に入るとだいぶ人の動きも良くなるしね(コロナ)こんな状況だけど週末はどこのお店もパンパンに入るんじゃないかな」
せわしく働いていると、思わず本音も…!
「私も人がわさわさしてくると自分も飲みたくなっちゃう、やっぱりみんなとワイワイやりたくなるのはみんな一緒だと思う」
ただ、今が勝負どころです。
「これがまた空になってきれいになって返ってくれば良いなと思う」
ようやく訪れたチャンスを逃すまいと、朝8時前から積み込んだたくさんの酒瓶を市内各地の飲食店へ届けています。
午後1時、長野駅善光寺口の正面欅屋びくらに搬入です。
コロナで厳しい時期を過ごしてきた酒店と飲食店。
互いの動向を気にかけます。
この日、店ではすべての席が予約で埋まりました。
(欅屋びくら・池上春午店長)「いままで2年3年くらいは12月になると下がってしまうというのが続いたが10名くらいでの予約がどんどん入ってきて予約がいっぱいになった」
去年、おととしの12月は、席の半分も埋まらない状態が続きましたが、今年は感染者が高止まりしている中でもまったく違います。
「最初はガラガラで予約がどんどん消えていくという状況が続いていたので今は本当に盛り上がってきて、逆に雰囲気に押されている感じ」
この3年は、感染状況に合わせて営業日を週末に限定するなど、苦しい選択をしてきました。
現在も消毒を徹底するなど、対策に万全を期しています。
想像以上の予約の数に、酒の仕入れや料理の仕込みの量を増やし、まさにフル回転で対応しています。

「一時は仕事がなくて困った時期がありましたけど今はもう押されるくらい忘年会シーズンは押されないといけないと思いますのでこれが本来の姿なんだと思います、従業員も喜んで働いていると思いますのでお客さんにもにも喜んでいただいていい年を終えていただきたい」
コロナ禍で迎えた3回目の年の瀬。
感染拡大に気を配りながらも、ようやく戻りつつある忘年会の賑わいに、期待と喜びが満ちていました。