昔は「国民の祝日」だった!クリスマスが一般化した理由

出水キャスター:
そして、「クリスマスといえばスイーツ」という習慣もこのころから既に始まっていました。

1904年(明治37年)の新聞の広告では、「歳暮・年始・クリスマス御進物用」という表記があり、マシュマロやバターカップ、キャラメルなどといった洋菓子がクリスマスの定番になっていたそうです。

そして、1907年(明治40年)の新聞の広告では、サンタクロースのイラストが描かれています。ただ、手に持っているのは「お歳暮」です。なので、この頃は「年末」と「クリスマス」はほぼ一緒という認識だったのかもしれません。

追手門学院大学経営学部の宮宇地俊岳教授によると、「外国人の往来が増えたことで、クリスマス文化が富裕層を中心に根付いてきたようです」ということです。

さらにこの後、クリスマスが一般化するような出来事が起こります。

1926年12月25日に大正天皇が崩御し、1年後の1927年(昭和2年)~1947年(昭和22年)には12月25日が「国民の祝日」として制定されました。

このころから、「国民の祝日」が合わさることにより、デパートや百貨店などがそこを商機と見出して、より一般化していきました。

松屋も新聞広告でセールなどを打って出ています。その中に、「クリスマスケーキ」という文言があります。当時は60銭という値段でしたが、この時代、カレーライスが10銭~12銭だったので、手が出ないほどではありませんが、少しお高いものではあったのかもしれません。