最重度の「全失語」 ゼロからの言語訓練
発症当初、狩俣さんの症状は最重度の「全失語」だった。
脳画像を見れば、その深刻さは一目瞭然だ。言語を司る左脳の広範囲にわたって梗塞が広がり、重要な言語中枢である「ブローカ野」と「ウェルニッケ野」の両方が損傷を受けていた。
那覇市立病院で狩俣さんを担当する言語聴覚士の松田真梨子さんは、当時の状況をこう振り返る。
松田真梨子さん:
「話すのは意味のない音を発するのみでした。人が話している言葉の意味をほとんど理解することができず、聞いた言葉を真似して言うこともできませんでしたし、読み書きも同様に重度に障害されていました」














