もらった給食のパンと牛乳を地面に…それでも「食わなきゃ飲まなきゃ生きていけない」

食べ物を得るため、マサフミはスーパーやコンビニで捨てる食品をもらい、給食のおばさんには「捨て犬を飼っている」と嘘をついて余った給食のパンと牛乳をもらった。
しかし、いじめっ子たちにそれを地面にぶちまけられ、踏みつけられることがあった。
水谷修さん(夜回り先生)
「汚れたパンだって汚れた牛乳だって食わなきゃ飲まなきゃ生きていけないんです。家持って帰るけどどう考えたって大事な大事な母さんにそんなもんなんかそのまま食わせれない、飲ませれない。頭を使うんです」
マサフミは隣のお年寄りにガスと砂糖を借り、牛乳を濾して綺麗にし、砂糖でたっぷり甘くして、踏まれたパンをできるだけ綺麗に拭いてブチブチ浸し、フライパンで温めた。
水谷修さん(夜回り先生)
「『母ちゃん、これフレンチトーストって言うんだぜ。家庭科の授業で習ったんだ。でも母ちゃん、ごめん。嘘のフレンチトーストだ。本当のフレンチトーストはな、母ちゃん。牛乳に卵の黄身だけ入れるんだぜ。トロトロのうめえケーキになるんだ。でも今うち貧乏で卵買えねえだろ?』『母ちゃん元気になったらな、1等最初に卵買ってな、本当のフレンチトースト作ってやるから』。お母さんが美味しい美味しいって食べた時は涙で見れなかったそうです」
マサフミを助けたのは、同じアパートに住んでいた暴走族の男だった。
マサフミはその後、小学6年からバイクの後ろに乗って暴走し、横浜の生徒指導の間で「ついに小学生の暴走族が出た」と有名になった。
シンナーを覚え、中学時代は吸いっぱなしだった。














