歴史を未来へ、人権侵害を二度と繰り返さないための取り組み
(中田敦子記者)
「この過ちを繰り返さないために、今、様々な取り組みを進めています。
2025年11月、創立95周年を迎えた長島愛生園には、病気への差別を二度と繰り返さないよう、新たな施設『でんしょう愛生園館』がオープンしました。館内では、入所者が故郷に帰れなかった『壁』としての瀬戸内海を表現したパネルや、患者・家族・周囲の人々の立場をVRで追体験できるシアターなどが設置されています」

「私たちにできることは、今後、再び社会が新たな感染症に襲われた時、感染者を排除しようとする前に、まずハンセン病の歴史に目を向けることだと思います。そして、正しい理解と、人を思いやる心を持って向き合いたいと考えます。
2025年11月現在、長島愛生園の入所者は67人、平均年齢は89歳を超えています。そう遠くない未来に、『入所者なき時代』が必ず訪れます。
この人権侵害の歴史が、過去の遺産として葬り去られることのないよう、これからも私は新聞記者として、この事実を伝え続けていきたいと思っています」
「詩人 永瀬清子とハンセン病文学の読書室」では、12月28日(日)午後2時から「永瀬清子生家保存会 大掃除」、1月17日(土)午後2時から「朗読会『永瀬清子と谷川俊太郎』(RSK山陽放送 小林章子)」を予定しています。














