裁判に参加したばかりに…

(德田靖之弁護士 2019年RSKのシンポジウムの音声より) 
「私たちの仲間で3年前にこの裁判に参加してくださった沖縄の30代の原告は裁判に参加した直後に、幼い子供がいる、その連れ合いに、『実は自分のお父さんは沖縄愛楽園っていうところにいたんだ』っていうことを打ち明けたんですよ。裁判に参加する以上、そのことをつまりは言っておこうと思った。

 1週間後に奥さんは実家に帰ってしまって、子供を連れて。そのことを聞いたお母さんが『私のせいで息子夫婦がこんなことになった』っていうことで、息子さんと一緒にお嫁さんの実家に行くわけです。

 土下座して『許してください』と。『私がハンセン病療養所に入っていたっていうことを隠したままに息子を結婚させたことを許してください』と言うわけです。でも、お嫁さんは出てこない。お兄さんが出てきて、『帰れ。お前たちとはもう関係ない』と。

その後あった運動会に、一目孫を見ようと思って出かけて行っても『近寄るな』って言われて。近寄れもしない。結局、離婚してしまう。

裁判に参加したばっかりにこんな形で幼い子供たちと別れることになった現実。その現実を思うと、私たちは本当にこんな形で彼に裁判に参加してもらって良かったのかと思わざるを得ないようなことが3年前に起こっているんですよ」