日銀はきょう政策金利を0.75%に引き上げると決めました。30年ぶりの高い水準です。これを受け、大手銀行では早速、預金金利を引き上げる動きが出ています。

日本銀行 植田和男 総裁
「金融緩和の度合いを調整することが適切であると判断しました」

きょう、日銀が引き上げを決めたのは預金金利などの基準となる短期金利です。0.5%から0.75%に引き上げ、1995年以来30年ぶりの高い水準となります。

日本銀行 植田和男 総裁
「30年ぶりの0.75%だが、特別の意味はないと思っている」

植田総裁は、30年前と違い、現在は物価上昇が続く「インフレの状態」だと指摘。その上で…

日本銀行 植田和男 総裁
「今後の金融政策運営については、現在の実質金利が極めて低い水準にあることを踏まえると、経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」

利上げ継続の姿勢を強調しました。しかし、市場からは…

「引き締めには、まだまだ及び腰。あまりやる気が感じられなかった」

日銀が利上げに踏み切った背景の一つである“円安の是正”にはつながらず。

一方、利上げに反応したのが、住宅ローンの固定金利の基準となる長期金利は2%を突破。利上げとともに高市政権の政策による財政悪化懸念も背景にあり、26年ぶりの水準です。

また、三菱UFJ銀行とみずほ銀行は先ほど、来年2月から預金金利を0.2%から0.3%に引き上げると発表しました。総裁の会見は先ほど終了。

円相場は結局、利上げの発表前から1円以上円安が進んでいます。