オルゴールがついた絵本のような缶や、中身は空でも「1.5倍の値段」がつく缶など、“限定缶”も続々登場し「クッキー缶」人気が高まっています。

“限定缶”を出すブランド増加

“季節限定”“その時期限定”のクッキー缶を取り扱うブランドが増えている」

こう話すのは『日本橋髙島屋』(東京・中央区)のバイヤー・森下由佳子さん。
日本橋髙島屋でしか買えない“限定デザイン”などを含め、クッキー缶の取り扱い数は2~3年前と比べ約2倍に増加しているといいます。

「20個は持っている(笑)。缶を開けるときに気持ちが高まる」(60代女性客)
「かわいくて買っていたらいつの間にか集まって何十何個」(50代女性客)

トレンドは「小さくて可愛い」

「いまクッキー缶を集める人が増えている」と話すのは、“集めた缶は2000缶以上”というお菓子缶研究家の中田ぷうさんです。

“小さくて可愛い缶が増えてきた”ことで、女性たちが自家需要で買ったりとか需要が非常に増えてきている」

そんな中田さんが「中も外も“女心を溶かす”クッキー缶で非常にオススメ」というのは、「宝塚すみれクッキー」(パティスリー マグノリア/2800円)

まるで宝石が散りばめられたような華やかなデザインの缶は、ヨコ約16×奥行き4×高さ3.5cmの長方形。フタを開けてみると…

THE TIME,マーケティング部 山根千佳部員:
「かわいい!すみれの花がトッピングされたものや、カラフルなクッキーが入っている」

すみれの花びらを1枚1枚手作業でトッピングしたバタークッキーに、ビーツや宇治抹茶など5種類の色鮮やかなクッキーが21枚。
食べ終わった後の缶は、メガネやペン入れにピッタリだといいます。

「かわいさ最高潮」(中田さん)とオススメなのは、赤い丸缶のフタがイチゴとクリームでデコレートされたデザインで、まるでホールケーキのような「ケーキサブレ ホワイト」(サブレミシェル/3240円)

中のサブレも、ホワイトチョコにフリーズドライのイチゴがトッピングされ、まるで“ショートケーキ”。他にもバター、イチゴと3種類のサブレが楽しめます。

博物館&美術館「限定缶」も人気

美術館や展覧会で売られている“限定缶”も最近のトレンドだといいます。

『国立西洋美術館』(東京・台東区)で限定販売されているのは「ヴォヤージュサブレ ルノワール《ピアノを弾く少女たち》」(2300円)。

ルノワールの絵画をあしらったアート缶の中には、アールグレイ味のパリのエッフェル塔やカカオ味のピアノなど、作品の世界を連想する色鮮やかなサブレがぎっしり詰まっています。

手がけているのはサブレ専門店の『サブレミシェル』で、世界の風景をモチーフにした「ヴォヤージュサブレ」(24種類・各1490円)も人気です。

東京・六本木で開催されている『マチュピチュ展』では、会場限定のクッキー缶「マチュピチュ缶」(1620円※お1人様3点まで)を販売。

手のひらサイズの四角い缶には、展示されている装飾品やペルーの伝統的なガラス絵などが施され、中にはトウモロコシの風味のクッキーが5個入っています。

そのマチュピチュ缶を手がけているのは、クッキー缶が個性的でSNS映えすると人気の『青山デカーボ』。

お菓子が入った缶はどれもキュートで、デニムデザインの四角い缶に“ぬいぐるみを抱っこする動物たち”が描かれた「ぬいぐるみ缶」(1540円)は、ベルト付!

他にも5種類の王冠チャームがランダムに入って収集心をくすぐる「ネコのトランプ缶2」(1980円)など可愛いクッキー缶が目を引きます。