”10億円”は日本海の遠く北か…専門家は「今後に期待」
なぜ今年は漁獲量が少ないのか…。専門家は、海水温の影響を指摘します。
県水産研究所 野原さん
「北の方の水温配置を見てみますと暖かい水温がまだ北の方にも広く広がっていて、南下するブリの群れの主体が、まだ北の方に残ってるんじゃないかと」

ブリは、冬から春にかけて産卵のため南下する回遊魚で、水温15℃前後の温かい海域を好みます。

これは豊漁だった去年の11月下旬の海水温を示した図です。
ブリが好む15℃前後のオレンジや黄色のエリアが沿岸部に沿っていてブリの南下ルートができているように見えます。

一方。今年はブリが好むエリアが大幅に広がっています。こうしたことから野原さんは…。
県水産研究所 野原さん
「沖合の方を南下してきてはいるんだけど、沖合の方を泳いでいってしまっている。富山県は沿岸の定置網が主体の漁業形態をしていますけれども、そこにかからずに沖合を通って、南下群が一部いってしまったか、それか大きな群れがまだ北のほうに留まっているか、その2つの可能性が考えられます」
今月の富山湾周辺の水温は例年と大きく変わらない見込みで野原さんは今後急激にブリが獲れるようになる可能性もあるとみています。

県水産研究所 野原さん
「12月、次いで1月に多く獲れるという傾向にあります。本格的な漁期いわゆる盛漁期といわれるものは、まだまだこれから。そういう意味では今後にまだまだ期待できるんじゃないか」

不漁が続く氷見のブリ。脂の乗ったおいしいブリたちが一日も早く、たくさん富山湾にきてくれることを祈るばかりです。















