800年の歴史があるとされる飯田市遠山郷の霜月祭りが、3年ぶりに時間や観客の制限を設けず開催されました。


飯田市上村の程野(ほどの)地区にある正八幡宮(しょうはちまんぐう)で、行われた霜月祭り。
飯田市上村(かみむら)と南信濃(みなみしなの)にまたがる遠山郷の8つの神社が、旧暦の11月=霜月に神々を招いて湯立て神楽(ゆだてかぐら)を奉納し、無病息災などを願います。
鎌倉時代からおよそ800年続くとされる伝統の祭りで、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。
2021年と2020年は新型コロナの影響で、規模を縮小しましたが、今年は3年ぶりに通常の形での開催となりました。
(長野市から)「名前くらいしか知らなかったので、今回初めて参加しておもしろいなと思った」
(愛知から)「去年も来たが門前払いだったのでうれしいですよね」
午前6時、神様に扮した氏子が登場すると祭りはクライマックスに。
釜の中で煮えたぎる熱湯を素手で払う「湯切り」。
周囲の人たちは湯を浴びて身を清め、里の平和や五穀豊穣などを願います。
14日午前11時から始まった祭りは、15日朝8時に、すべての神事を無事終えました。
「神様とつながっている感じがする、湯切りが熱いのに手で触れるというのがすごいなと思った」
「今年一通りできるようになって参加できたことが本当にうれしくて、来年またみんなで集まることができればいいなと思う」
伝統の祭りはこれからも地域の人たちの熱い思いで、受け継がれていきます。