救急車などの緊急車両の通行にも影響を及ぼすおそれがある車の立ち往生をどうやって防ぐか。本格的な冬を前に関係機関が対策を話し合う会議が12月10日、長崎県庁で開かれました。

この会議は気象台や交通事業者、道路管理者などが毎年この時期に開いています。

県内では2023年、諫早市の国道で車の大規模な立ち往生が起きていて、緊急車両の通行を確保するため県などが放置車両を路肩などへ移動させる作業に追われました。

こうした事態を未然に防ごうと、会議では大雪が降っても道路を安全に走れるようにするための対策を共有するとともに、さらなる連携強化に向け意見を交わしました。

(国交省九州地方整備局長崎河川国道事務所・上田 章紘所長)「近年は雪が少ない地域でも、毎年のように車の立往生などが増えていて、人命の安全確保、地域の生活維持を最優先として関係機関で協力して一体的に取り組んでいきたい。」

具体策として、積雪などの際は関係機関をオンライン会議システムでつなぎ道路の状況をリアルタイムで共有するなどして、安全管理の強化を図ることで一致したということです。
立ち往生だけでなくスリップ事故を防ぐためにも冬場の運転は積雪や路面凍結に注意が必要ですが、路面の凍結は気温が0度を下回らなければ発生しないというわけではありません。これは路面の温度が気温よりも数度低いためで、目安として気温が3度を下回ると路面が濡れている場合は凍結する可能性があるとされています。積雪と比べて路面凍結は目視で分かりにくいため、冷え込みが予想される際は早めにチェーンや冬用タイヤを着用することが個人でできる対策といえそうです。














