兄に伝えたいメッセージ

11月に千葉で開かれた交流と追悼の集い。井上保孝さん郁美さん夫妻は、1999年、飲酒運転のトラック事故で幼い娘2人を亡くしています。母・早織さんとも親交が長く、裕菜さんのことも幼い頃から見守ってきました。裕菜さんはこの日、胸の内をみんなの前で語りました。

佐藤裕菜さん:
「小さい頃からお兄ちゃんの年齢を超えられるのかなとか、道路を渡るのが怖かったりとか、色々な思いを抱えていたのに話す機会が無くて、いつもお母さんの陰に隠れて話すのはお母さんで私が聞くのが役割だと思ってきたが、話してみたら意外と話したかったんだ、聞いてもらいたかったんだというのが、初めて自分の気持ちに気づいて」

佐藤裕菜さん:
「安心していられる場所があるだけでホッとできる。このようなご縁をいただいて色々な方と出会えて温かい言葉をいただいて、すごく自分自身が救われました本当にありがとうございます」

井上郁美さん:
「お母さんとだけじゃなくて裕菜ちゃんと縁が出来たのがすごくうれしい。本当に小さいときから見ているんだけど、私たちにとってもすごい大切な子たちの一人だからね」

事故を許すことは決してできません。けれど「勇気をありがとう」生きていれば34歳の兄、翔樹さんにはそう伝えたいと考えています。