廃止となった「ジュニアNISA」との違いは?

日比キャスター:
実は以前、子ども向けの「ジュニアNISA」というものがありましたが、廃止されています。

【廃止された「ジュニアNISA」】
対象:0~19歳(2023年から0~17歳)
投資枠:年間80万円
生涯・非課税投資総額:最長5年(総額400万円)

日比キャスター:
利用数は、2023年末までで124万口座と少なく、利用数が伸び悩んだ理由として「18歳まで払い出せない」という点がありました。

TBS報道局経済部 斧本記者:
一番お金のかかる中・高校の時に使えないということで、使い勝手の問題がありました。そのため今回の改正も、利用者の使い勝手を良くできるかがポイントになってくると思います。

日比キャスター:
このため、今12歳から払い出しを可能にする案が検討されているほか、下記のような検討が進められています。

【“こども向けNISA”案】
対象:0~17歳
投資枠:年間60万円
生涯・非課税投資総額:無制限(総額600万円)

日比キャスター:
子ども向けNISAを、0歳から月5000円で運用した場合のシミュレーションは、下記のとおりです。

【“子ども向けNISA”運用すると?】(年率5%で試算)
※金融庁「つみたてシミュレーター」で試算
将来の投資成果を予想・保証するものではありません

0歳:スタート(月5000円)
12歳:98万円(元本72万円)
=18歳以降は一般の条件を適用=
18歳:173万円(元本108万円)
30歳:408万円(元本180万円)
65歳:2803万円(元本390万円)

TBS報道局経済部 斧本記者:
課題もあります。貯金ではなく、あくまで投資でなので、リスクを理解した上で行うことが大切です。子どもの口座ではあるけれども、子どもは管理できないので実質的な管理者は保護者という点にも注意が必要です。

また原資がある人は投資ができますが、そうでない人たちのことをどのように考えていくかも重要です。

================
<プロフィール>
斧本匡平
TBS報道局経済部 証券担当
税調を取材
趣味は旅行とお酒