「母さん、迎えに来れる?」-再び変わるきっかけ
リハビリ病院での1年3ヶ月の入院を経て退院。娘と再び生活を始めました。娘が高校生になり、ある雨の日のことでした。いつもは元気な娘が帰宅後に元気がなく、理由を尋ねました。すると「友達のお母さんが迎えに来てたんだよね。お母さん迎えに来れる?」という何気ない一言がありました。
娘は藤井さんが車の運転ができないことを理解していました。しかし、その表情を見た藤井さんは「この子のためにまた送り迎えをしてやりたい。車の運転をしたい」と強く思いました。

「諦めたくない」という気持ちで、藤井さんは再び入院し、車の運転トレーニングを始めます。車椅子から車への乗り込み、車椅子の積み込みなど、様々な練習を経て、運転することを決意しました。
足が動かない人が車を運転するためには、手動装置が必要です。ハンドル操作はグリップを握って行い、アクセルとブレーキは手元のレバーで操作します。ドアも工夫され、紐を引くだけで開閉できるようになっています。こうして車の運転ができるようになり、娘も大喜びだったといいます。
藤井さんは「娘のおかげで私は車の運転もできるようになったし、車椅子も積んで行けるようになった」と語ります。
藤井さんの「あきらめない姿勢」は、さまざまな人を巻込みながら、新たな可能性を広げて行くことになります。
(後編「車椅子でゴミ拾いインクルーシブ公園の実現…「できることを数えよう」事故で首から下が麻痺あきらめない姿勢が広げる可能性」へ続く。)














