娘の卒業式に出席するために
転院先の岡山県のリハビリ病院で、藤井さんは厳しいリハビリに取り組みます。しかし、ベッド上で泣くことさえ体に負担がかかる状態で、「こんなんしてても意味ないじゃん」と毎日泣いていたといいます。
娘の卒業式に参加するには様々な条件がありました。体感がないため、圧迫による床ずれのリスクがあり、特殊なベッドのレンタルが必要でした。夜間も体位を変えるケアが必要で、周囲の協力なしでは外泊すら難しい状況でした。
それでも様々な条件をクリアして、藤井さんは娘の卒業式に参加することに。化粧も服の着替えも自分ではできない状態でしたが、周囲の人々の助けを借りて準備し、車椅子に乗って式に臨みました。
「この日、本当に久しぶりに外に出たし、入院してやっと行けた卒業式。私は娘とバイバイをして病院でまた涙が溢れました。とっても嬉しかったんです」

しかし同時に、現実も突きつけられました。自宅には階段があり、一人では入ることもできない。ベッドに横になれば何も動けず、泣いても自分で涙を拭くこともできません。「外での生活はできないんじゃないか」と深く落ち込んだといいます。
リハビリ病院では、こうした患者の心理的ケアも行っていました。「やれることやっていこう。頑張ろう」と医師に励まされ、藤井さんは「できることを増やしていこう」と前向きに考え始めます。














