「みんなひとつになって応援を」

大会を目前に控えた、この日。

垣内美音さん(手話)
「デフリンピック本番で成功するために、きょうみんなで集まって、一生懸命練習したいと思います」

足を運んだのは、耳が聞こえない学生らとの講習会です。

垣内美音さん(手話)
「きょうの講習会、本当は旗を使いたかったけど、無いので新聞紙を使います!」

顔の横で両手をひらひらさせ勢いよく前へ突き出す、この動き。選手を後押しする「行け!」のサインです。

誰でも簡単に、応援の気持ちを伝えられるように。チームでは1年以上かけ、準備をしてきました。

垣内美音さん(手話)
「まずは選手が見て、喜んでいる姿が見たい。聞こえる人・聞こえない人、みんながひとつになって応援する、デフリンピックを盛り上げていく姿が見たい」

そして迎えた、デフリンピック当日。

垣内美音さん(手話)
「緊張します」

垣内さんは陸上競技を応援する“リーダー”を務めます。張りつめた空気の中、スタートラインに立つ選手たち。力いっぱいのサインエールを、選手に送ります。

山田真樹選手が銀メダルを獲得。

陸上・山田真樹選手(男子200m銀)
「子どもたちからも、サインエールを送っていただいた。大変幸せです」

たしかに選手へと届いたサインエール。会場がひとつになった瞬間を目にした、垣内さんは…

垣内美音さん
「選手と目が合って、一緒にサインエールをしてくれた」
「これから、聞こえない人、聞こえる人がお互いに尊重しあえるような関わりが増えていったらといいなと思ってます」