「言語の消滅は民族の消滅」“母語教育”の意義

なぜ、このような取り組みが必要なのでしょうか。

張秀英 先生
「私たちの言葉は絶滅の危機にありました。今最も大切にしているのは言葉の復興です」

台湾には、古くから台湾に住む中華系の人々が使う「閩南語(びんなんご)」や「客家語(はっかご)」の他、16の先住民族にそれぞれの言葉が存在します。

しかし、日本統治時代には日本語教育が行われ、その後、中国本土から渡ってきた国民党は中国語を「国語」としました。結果、各民族の言葉は消滅しかかっていたといいます。

母語教育を推進するプロジェクトメンバーの張校長は、母語教育の意義をこう強調します。

台北市内南港国民小学校 張嘉芬 校長
ひとつの言葉が消えるということは、ひとつの民族が消滅すること。台湾でもひとつの言葉しか使えない時期がありました。今後、台湾に多様な言語が話される美しい光景が戻ってくることを心から願っています」

“言葉が失われる”。それは文字だけでなく、家族のルーツを失うことも意味します。

台湾の取り組みは、言葉を保存することの難しさと大切さを教えてくれます。