島根県では20日雲南市で、クマの出没に備え「緊急銃猟」の研修が行われました。
記者 土江諒
「こちらは訓練ですが、あちら土手にクマがいます」
研修会には県内の市町村職員や警察などおよそ90人が参加しました。
全国で過去最多ペースで出没するクマの駆除をめぐっては、市街地に出没したクマなどを市町村の判断で銃によって捕獲できる「緊急銃猟」が今年9月に始まりましたが、安全確保など複数の条件を満たす必要があり、市町村や警察、猟友会などによる体制作りが課題となっています。
参加者は公共施設にツキノワグマが出没したケースを想定し、地図と照らしあわせて銃が使える場所などを確認した上で、雲南市の職員と猟友会のメンバーらがモデルとなって演習を披露し、銃を使ってクマを仕留めてドローンでクマの死を確認するまでの一連の動きを確かめました。
研修に参加した川本町の職員
「書類だけ見とったらなかなか(難しい)。実際動いてみて初めて分かることもあるので、こういった研修は大変参考になる」
研修に参加した地元猟友会のメンバー
「矢先の安全確認、バックストップがないと発砲は無理だと思いますので、課題が残る」
島根県では今年度、クマのエサとなる「コナラ」などが豊作となっていて、目撃情報は昨年度と比べて半減していますが、全国的にクマ被害は過去最多ペースとなっているため、県は警戒感を強めています。
島根県農山漁村振興課鳥獣対策室 安松崇徳 室長
「それぞれがディスカッションしていく中で、課題を共有したことは大きいと思っている。こうした事を現場での対応の際に生かしていただいて、今後の対応に当たってほしい」














