元兵庫県議の名誉を毀損した疑いで兵庫県警が逮捕・送検した、NHK党の党首・立花孝志容疑者(58)について、神戸地検は11月19日(水)、10日間の勾留延長を請求し、神戸地裁は請求を認めました。立花容疑者の身柄拘束が続くことになりました。

 兵庫県警が名誉毀損の疑いで逮捕・送検した、「NHKから国民を守る党」の党首・立花孝志容疑者(58)。容疑は以下の通りです。

 ▽去年12月13日および14日、自らが立候補した泉大津市長選挙の街頭演説で、「何も言わずに去っていった竹内議員は、めっちゃやばいね。警察の取り調べを受けているのは多分間違いない」などと発言し、元兵庫県議会議員・竹内英明さんの名誉を毀損した。

 ▽今年1月19日および20日、竹内氏が亡くなった直後に、自らのSNSなどで、「竹内元県議は去年9月ごろから、兵庫県警からの任意の取り調べを継続的に受けていた」「竹内元県議は、どうもあす逮捕される予定だったそうだ」などと、ウソの情報を発信して、死者である竹内氏の名誉を毀損した。

 竹内元県議は、斎藤元彦知事のパワーハラスメントなどを調べる調査特別委員会(百条委員会)の委員でしたが、SNSで激しい誹謗中傷被害を受けたことなどを理由に、去年11月に議員辞職。今年1月に自殺しました。

 立花氏の発信をめぐっては、当時の兵庫県警本部長が「竹内元県議を被疑者として任意の取り調べをしたことも、逮捕の予定もなく、まったくの事実無根」と完全に否定する異例の事態にもなっていました。

 そして、今年6月に竹内氏の妻が立花容疑者を刑事告訴。兵庫県警は、逃亡や罪証隠滅のおそれを理由に、11月9日に逮捕に踏み切りました。

 立花容疑者は11月10日に送検され、神戸地検は神戸地裁に勾留を請求。神戸地裁は請求を認め、勾留状を出しました。

 そして神戸地検は19日、立花容疑者の勾留の10日間の延長を請求し、神戸地裁はこれも認めました。

 立花容疑者側が、少なくとも竹内氏の生前の名誉毀損行為については容疑を認める方針に転じたため、勾留延長が認められるかが注目されていましたが、結果的に「被疑者勾留」=身柄が拘束される状態が継続される形となりました。

 神戸地検はこの10日間を経て、立花容疑者について▽公判請求=起訴するか、▽略式起訴(略式命令請求)するか、▽不起訴とするか、▽処分保留で釈放し起訴不起訴を追って判断するか、のいずれかを選択することになります。