鹿児島県は、霧島市できのう18日に死んだ野生のイノシシが、豚熱の感染疑い事例が確認されたと発表しました。これを受け、きょう19日午前11時から県庁で塩田知事や関係部局が対策本部会議を開く予定です。

豚熱かどうかは、きょう確定検査をするということです。

確定検査で豚熱ウイルス野外株が検出されれば、県内の野生イノシシにおける豚熱感染の1例目となります。

豚熱は豚やイノシシへの感染力が強く、豚やイノシシの致死率が高いのが特徴ですが、感染した豚肉を食べても人には感染しません。

【概要】
 ● 検 体:野生イノシシ(死亡個体)
 ● 発見日:2025年11月17日
 ● 発見場所:霧島市霧島田口
 ● 検査結果:11月18日,鹿児島中央家畜保健衛生所での豚熱遺伝子検査で
  「陽性」を確認(疑い事例)。
※ 11月19日(本日),国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究部門で確定検査を実施。

県は、「豚熱の発生予防対策として、ワクチンだけに頼ることなく、消毒など基本的な飼養衛生管理の徹底が重要」として、豚を飼っている畜産農家に対し、次の3項目の対策の徹底を呼びかけています。

(1)衛生管理の徹底
 ・野生動物侵入防止対策(農場の防護柵や防鳥ネットの破損等のチェックと修繕など)
 ・農場に出入りする人や車両等の制限。出入りする場合は、衣服及び長靴の交換
 ・農場に出入りする畜産関係車両や人の入退場時の消毒
 ・と畜場内での車両の水洗・消毒
 ・外部導入した豚の隔離と健康観察
 ・農場周囲の草刈り等のイノシシ接近阻止

(2)豚熱ワクチンの適時・適切な接種

(3)特定症状(紫斑,異常豚や流死産の増加,死亡豚の増加等)が認められた場合の家畜保健衛生所への早期通報