北海道の釧路湿原周辺で進められているメガソーラーの建設。タンチョウなど希少生物への影響を調べるため、文化庁の職員がきょう、現地を訪れました。
石黒拓海記者
「午前6時過ぎ、釧路のメガソーラー建設現場にはタンチョウの鳴き声が響き渡っています」

道路脇に止まる1台のワンボックスカー。乗っているのは文化庁と道の職員です。
車の中から双眼鏡でメガソーラーの建設現場を視察し、タンチョウの姿を確認していました。
大阪の日本エコロジーが建設を進める民有地の近くには、タンチョウやオジロワシなどが生息していますが、環境調査が不十分だとして釧路市教委は8月、文化財保護法に基づき文化庁に意見書を提出。
文化庁は「影響が軽微でない場合に罰則が科される可能性や原状回復を求めることができる」などの見解を示しています。

17日は、日本エコロジーの松井政憲社長も交えて現地を確認。
タンチョウがついばむと傷つくおそれがあるガラス片やプラスチックが現場に残っていないかなどを調べ、その後、文化庁と道、日本エコロジーの三者で協議しました。

文化庁天然記念物部門 江戸謙顕 主任文化財調査官
「一部ガラス片が確認されたので、事業者との話し合いの中できちんと除去してくださいと言い、事業者の方で除去すると約束してもらった」
一方の事業者側は。

日本エコロジー 松井政憲社長
「我々としては、釧路市がしっかりとした審査体制を構築していただけないというところを文化庁に申し上げた」
松井社長はこう述べ、工事を継続できるような体制を整えるよう要望しました。














