私的な手紙がなぜ流出? 「大阪の縁日では…」

軍事郵便はあくまで、私的な手紙ですが、なぜ中国の販売業者の手にわたっているのでしょうか。記者は購入した手紙に記された、滋賀県の栢口辰三郎さんの住所を訪ねました。
そこには辰三郎さんの孫・隆さん(76)が今も住んでいました。辰三郎さんは大小さまざまな仏像を彫る「仏師」だったといいます。
(祖父の手紙が中国で販売 栢口隆さん)「(祖父は)ものすごい細かい仕事していたんです。口答えしたら小刀のケツで頭カーンってやられた」
記者が購入した辰三郎さんに宛てられた軍事郵便を見せると、そこには、見覚えのある名前が記されていたようです。
![]()
(記者)「おじいさん宛てで間違いない?」
(栢口隆さん)「そうですね。(差出人の名前)って親父の友達です。昔のハガキ、よう残ってましたね」
まめな性格で面倒見がよかったという辰三郎さんだけに、親しい人との手紙のやりとりは多かったといいます。一方、外部に流出した原因に心当たりがないか聞いてみると…
(栢口隆さん)「ひょっとしたらハガキとか、まとめてゴミに出したとか…」
辰三郎さんが亡くなった1970年以降、処分した可能性が高いということでした。ところが、それが何らかの理由で古物商などに流れ、中国の業者にまとめて買い取られたとみられます。
私たちが話を聞いた販売業者は…
(日本の軍事郵便を売買する中国人)「大阪の縁日ではたくさんの人が露店を出して、おじいさんおばあさんが残した遺品を大袋で売ってました。見た目はガラクタでもいいものがたくさんあったよ」














