「遺体の靴を見たら『トモダ』と…」

80年前、爆心地からわずか460メートルの場所にあった袋町小学校(当時・袋町国民学校)。4年生で9歳だった友田さんは、地下室にいたため助かりました。しかし、朝礼で校庭にいた約80人は即死で、その中には、3年生の弟・幸生さんもいました。

友田典弘さん
「『ピカ』と光っとったんよね、オレンジ色に光った途端に真っ黒な風に飛ばされた。明るくなって階段を上がり、原爆ドーム(当時の産業奨励館)の方を見たら、雲が三段階にドーンと上がっていた。

弟が亡くなったことは、はじめは知らなかった。でも、遺体の足を見たら、靴に『トモダ』と書いてあったから弟と分かった。

『ごめんね、ごめんね』と声をかけた」