土地の価格、「地価公示」が発表されました。広島県内では、住宅地、商業地ともに5年連続で上昇するなど、中心部の再開発が大きく影響しているようです。

国土交通省が発表した「地価公示」。県内600あまりの地点で行われた調査によりますと、地価は県全体の平均で、住宅地が前の年と比べて1.5%上昇。商業地も3.1%上昇し、いずれも5年連続で上昇しました。

最も地価が高かったのは商業地が、広島市中区の八丁堀で、1平方メートルあたり420万円でした。住宅地は中区中町で1平方メートルあたり179万円となりました。

調査を行った不動産鑑定士の三宅功さんです。県内の地価上昇の背景を聞きました。

広島合同鑑定 地価公示広島県代表幹事 三宅功さん
「広島中心部の再開発とインバウンド需要がキーワードです」

地価上昇が目立ったのは、再開発が進んだ広島駅周辺です。
前年比10.7%の上昇となった南区松原町について三宅さんは-。

広島合同鑑定 地価公示広島県代表幹事 三宅功さん
「広島駅の駅ビルが完成したことと広島電鉄の駅前大橋線が開通したことで、集客力が極めて上がった」

さらに、南区稲荷町は18.4%増と、地価の上昇率は最も高い結果に。

三宅さん
「あまり注目されないエリアだったが、駅前大橋線が出来たことによって町の連続性というものが出来てオフィス需要、ホテル需要が集中してきている。今までは八丁堀・紙屋町が広島の中心部だったのが広島駅前も商業核の一つに加わった。『楕円の商業地エリア』が現実味を帯びた」

広島駅周辺と紙屋町・八丁堀地区を核とした「だ円形」。このエリア内では再開発が相次いでいて、今後の動きにも注目です。

中心部の地価上昇は住宅地でも顕著です。広島市は全体でプラス2.7%と、すべての区で地価が上昇しました。なかでも中区西白島町は中心部に近く需要の高い平地で上昇率が最高となりました。

一方、中心部とは対照的に郊外の住宅地の地価は下落が続いています。

三宅さん
「中心部から距離があり、古い住宅団地周辺や商業核がない団地は、団地そのものも老朽化していく。次第に空洞化してくるという流れがある」

こうした二極化を食い止めるためには、中心部の地価上昇を支える「再開発」と「インバウンド需要」がカギになると三宅さんは指摘します。

三宅さん
「再開発とインバウンドによって中心部が栄えて、若い人がどんどん広島に流れてくるようになれば、近郊の住宅地はまた地価水準も上昇して良い循環が生まれてくるのでは。広島は集客というものに対するファクターは揃ってきている。ポテンシャルは私はあると思っています」