京都大学は、昭和初期に奄美群島の墓地から360人分の遺骨を持ち去り、保管していると公表しました。

京都大学のホームページによりますと、旧京都帝国大学が、昭和初期に研究目的で持ち出し保管しているのは、沖縄から106人分、奄美群島から360人分の遺骨です。

京大は返還のガイドラインを公表し、返還協議に応じる方針を示しています。

奄美群島では奄美市が133人分、喜界町130人分、徳之島の伊仙町が97人分でした。

昭和初期、奄美群島の多くの墓は家ごとではなく、集落で1か所にまとめられていたということで、そこから持ち去ったとみられています。

遺骨の返還を求める協議会の原井一郎代表代行は、「沖縄や奄美など民族のルーツ研究のためだったのではないか」と推測しています。

(3島で返還を求める協議会・原井一郎 会長代行)「死者への畏敬の念がない。学問優先的な思想がこういったことを招いたとするのであれば、彼らがどうやって反省し、研究を立て直していくかが一番大切」

協議会は、奄美市、喜界町、伊仙町に対し、早期に返還を要求するよう求めていくとしています。