11月11日は、中国では「独身の日」とされ、ネット通販の大規模セールが恒例イベントとなっています。
ただ、大量に商品が売れる一方で、ある問題が浮き彫りとなっています。

タグを外さず着用→返品 “タダ得”狙いの消費者も

高柳光希キャスター:
「独身の日」のセールは中国全体で行われるのでかなり規模が大きく、2024年の販売額は約30兆円だといいます。

大手サイトによるとジャンルは40以上、カテゴリーも1000以上と、かなり多岐にわたっています。

たとえば約6万円のワンピースは約3万円に、約35万円のペットは約30万円に値下げ。さらに航空券(国内移動)は、約4万円から約5000円にまで値下げされることもあるようです。

ただ、大量購入される一方で問題になっているのが商品の返品です。

返品率は2019年が約20%、2021年が約47%と、年々上がっています。2024年のある情報によると、約60%が「独身の日」などの大型セール時に返品をしたことがあるそうです。

このように商品の返品が相次ぐなか、さらに問題があります。

クーリングオフのようなシステムが中国にもあるようで、タグ付きのまま短期間着用し、そのあとに返品してしまう消費者もいるということです。

こうしたタダ得狙いの消費者を、中国ではネットスラングで「羊毛党(ようもうとう)」と呼ぶそうですが、どのような問題になっているのでしょうか?

上海支局長 高田裕介 記者:
たとえば、パーティーが翌日にあるとします。それに向けて新しいドレスを購入し、パーティーに着て行って、翌日パーティーが終わったら返品。

こうすると7日以内なのでお金がかからず返品できるため、制度を悪用する方も中にはいます。