休漁していた小型船によるスルメイカ漁が再開され、約3週間ぶりの水揚げに、北海道函館市の鮮魚店からは安堵の声が聞かれました。

11日朝の函館漁港です。

小型船によるスルメイカ漁は、漁獲枠の上限を超えたため休漁となっていましたが、北海道が特例として「資源調査」の名目で漁の再開を認め、11日朝、約3週間ぶりに水揚げされました。

麻原衣桜リポート
「函館の自由市場です。鮮魚店の前には今朝取れたばかりのスルメイカがずらりと並べられています」

富田鮮魚店・富田和子さん
「皆さん待っていたから。この真イカ(スルメイカ)を。やっと取れたと思って安心してきょうは商売させてもらっています」

愛知からの観光客
「漁が再開されたので、タイミング的にはなんとか食べられたのでよかった」

11日は3.6トン余りのスルメイカが競りにかけられ、最も高いもので5キロ7900円の値がつきました。

しかし、休漁期間は漁の最盛期だっただけに漁業者は、手放しでは喜べません。

漁業者
「何も釣れなくて困ってる。100箱やそこらはいつもあがるけどイカがいない」

この漁船は1隻100箱までという制限に対し、58箱にとどまりました。

市場関係者からは、すでに漁のピークが過ぎてしまったとの声も。

函館魚市場・美ノ谷貴宏営業部長
「休漁期間中はすごく不安で、定置網なんかはスルメイカが順調に取れていた。たらればだけど出漁できていればけっこう取れていたのかな」

特例措置で再開したスルメイカ漁。来シーズンの漁獲枠については、漁師たちは他県に比べて漁の最盛期が遅い北海道の地域性を考慮してほしいと話しています。