石川県七尾市の能登演劇堂を拠点に活動する劇団「無名塾」を主宰する俳優で文化勲章受章者の仲代達矢さんが亡くなったことが分かりました。92歳でした。

仲代達矢さん
「仲代にとって第二の故郷。かけがえのない場所。これからも共にありたい」

今年9月、能登と無名塾との交流40周年を記念するトークショーで能登への思いを語っていた仲代さん。

東京都出身の仲代さんは、1955年に俳優座に入団。映画「人間の條件」や黒澤明監督の「用心棒」「影武者」をはじめとする名だたる映画に出演してきました。

1975年には妻で演出家の宮崎恭子さんと「無名塾」を立ち上げ、若村麻由美さんら後進の育成に努めました。1995年には活動の拠点となる能登演劇堂が完成、地元からのエキストラを募るなど地域と一体となった独自の演劇を作り出してきました。

2015年には文化勲章を受章、今年6月には能登半島地震復興公演「肝っ玉おっ母と子供たち」で主演を務め、亡くなる直前まで演劇の奥深さや魅力を発信し続けました。